生理こない!妊娠?生理不順?考えられる原因や対処法を紹介
「生理がきそうでこない……」「生理が数日遅れている」など、月経周期に関するトラブルは、多くの女性が経験するお悩みです。
妊娠している可能性があれば、原因に見当がつくかもしれません。
そうでない場合でも、ホルモンバランスの乱れや子宮、卵巣、甲状腺の病気などによって生理がこない可能性もありますが、原因がわからないと不安に感じてしまうのではないでしょうか。
この記事では、生理がこない原因や対処法を紹介します。生理がきそうでこないとお悩みの方や、生理がこないことで不安を感じている方は、ぜひご覧ください。
生理がこない!もしかして妊娠した?
生理がこない原因としてまず挙げられるのが妊娠の可能性です。
妊娠すると、女性の身体は子宮内で胎児を育てるために少しずつ変化します。それに伴って生理がストップし、人によっては熱っぽくなったり眠気やだるさを感じたり、食欲不振、吐き気や嘔吐などのさまざまな症状が現れます。
妊娠の初期症状と生理前の症状の違いは、基礎体温の上昇です。
妊娠している場合は生理予定日を過ぎても体温が高い高温期が3週間以上続きますが、妊娠していない場合は生理予定日頃に低温期に突入するため、日頃から基礎体温をつけておくと違いがわかりやすくなります。
生理がきそうでこない!妊娠以外で考えられる原因
妊娠の可能性がない、もしくは妊娠検査薬で確認したけれど陰性だった場合、なぜ生理がこないのか不安になってしまうことでしょう。
生理がきそうでこない原因にはいくつかあり、ひとつではなく複数の原因が関係していることもあります。
ここでは、生理がきそうでこないときに妊娠以外で考えられる原因を紹介します。
生理不順
生理不順とは、予定日から1週間以上生理がこない月もあれば、ついこの間終わったのにまたすぐきた月もあるなど、生理が不規則にくることです。
生理周期を調整する卵胞ホルモン(エストロゲン)と、黄体ホルモン(プロゲステロン)という2種類の女性ホルモンの分泌が、何らかの理由によって乱れてしまうことで起こるといわれています。
通常、生理が始まった日から次の生理がくるまでには25〜28日ほどの日数があり、そこから1週間程度のズレであればほとんど問題はありません。しかしそれ以上日数が短くなったり長くなったりする場合は、生理不順であるといえます。
過度なダイエットをしている
極端な食事制限をしたり激しい運動を毎日何時間も行ったりなど、過度なダイエットを続けていると、生理がこなくなることがあります。
なぜなら、体重が急激に減少したという体の変化を脳が感知して、生きるために必要なエネルギーを生み出すために栄養を使うようになるため、子宮や卵巣にまで十分な栄養が行き渡らなくなってしまうからです。
特に3〜6ヶ月程度の短期間で急激に体重が減少した場合は、生理がこなくなる可能性があります。
急激に太った
生理は過度なダイエットによって急激に痩せたときだけでなく、太ったら遅れる可能性があることも忘れてはいけません。
これは、太ることで卵胞の発育不良や生殖機能の低下、生活習慣病などが起こり、排卵に支障が出るためです。
また、太るということは食生活が乱れている可能性が高いため、栄養が偏ってしまうことで生理不順を招いている可能性もあります。
急激にもとの体重の20%以上太った場合や、BMI値が25以上ある場合は、特に注意が必要です。
過度のストレス
過度のストレスは、生理がこない原因のひとつです。
不安なことや心配なことがあるときに、生理が遅れた経験をされた方も多いのではないでしょうか。
生理は女性ホルモンの働きによって起こるため、ストレスによって脳から副腎皮質刺激ホルモンが分泌され、その影響で女性ホルモンの分泌が抑制されてしまうと、生理がこなくなることがあります。
病的無月経
病的無月経とは、性成熟期において一定期間月経が停止している状態のことです。
『原発性無月経(18歳を過ぎても初潮がこない状態)』と『続発性無月経(月経が3ヶ月以上停止した状態)』があります。
原発性無月経がホルモンや染色体の異常、卵巣や子宮、性器の形態異常などによって起こる一方、続発性無月経はストレスや環境の変化、過度のダイエット、過剰な運動、内科的な病気などが原因となって起こります。
初潮前や閉経後、妊娠、出産後しばらくの間も無月経が起こることがありますが、この場合は『生理的無月経』と呼ばれ、続発性無月経には含みません。
更年期や閉経が近づいている
年齢を重ねると、女性ホルモンを分泌していた卵巣の機能が衰えて生理周期が乱れるため、生理がこなくなることがあります。
更年期になると生理の頻度が2〜3ヶ月に減ったり逆に生理周期が短くなったり、経血量が増減したりなどの症状が起こり、次第に妊娠する力がなくなって閉経に至ります。
ただし、更年期から閉経までの変化には個人差があり、これまで順調だった生理が、ある月に突然ストップするなど個人差が大きいのが特徴です。
人によっては、本来であれば更年期や閉経にはまだ早いといえる40歳未満でも、『早期閉経』によって生理がこなくなることがあります。
甲状腺の疾患
バセドウ病などの『甲状腺機能亢進症』や、橋本病をはじめとする『甲状腺機能低下症』など、甲状腺の疾患は20〜30代の若い女性に発病することが多く、生理がこない原因になる可能性があります。
特に甲状腺ホルモンの分泌が抑制される橋本病では、プロラクチン(排卵を抑制して乳汁を分泌させるホルモン)が排卵に必要なホルモンの作用を阻害するため、生理が止まるなど月経に異常が出ることがあります。
多嚢胞性卵巣症候群などの婦人科疾患
生理が来そうで来ない病気には、甲状腺の病気の他に多嚢胞性卵巣症候群などの婦人科疾患もあります。
多嚢胞性卵巣症候群とは、遺伝や環境など何らかの原因によって女性ホルモンのバランスが崩れて排卵が障害され、たくさんの小さな卵胞が卵巣内にとどまってしまう病気です。
排卵されなかった卵胞は徐々に小さくなって吸収されますが、生理不順や不妊の原因となることがあります。
半年以上生理が来ない、月によってばらつきがあるなど、人によって生理不順の症状も異なります。
また、男性ホルモンが過剰になり、ニキビや多毛がみられることも。
高インスリン血症や脂質代謝異常が起こりやすく、2型糖尿病やメタボリックシンドローム、脂肪肝、心血管疾患などのリスクや、女性ホルモンであるエストロゲンの過剰によって子宮体がんのリスクも上昇することがあります。
生理がこないときの対処法
生理がこないときの対処法として、主に以下の5つの方法が挙げられます。
- 妊娠検査薬で妊娠しているか確認する
- 生活習慣を整える
- ストレス解消を試みる
- 過度なダイエットは控える
- 婦人科を受診する
ここでは、それぞれの対処法について詳しく解説します。
妊娠検査薬で妊娠しているか確認する
妊娠している可能性がある場合は、妊娠検査薬で妊娠しているか確認してみましょう。
妊娠検査薬はドラッグストアなどで購入でき、生理予定日の1週間後くらいから使用できるものが多いです。たくさんの種類が販売されていますが、尿をかけるか尿にスティックを浸すかして判定を行います。
市販の妊娠検査薬で陽性の判定が出た場合は、すでに妊娠5週目を過ぎているということになります。赤ちゃんの胎嚢は生理予定日から2週間後くらいから確認できるようになるため、生理予定日から2週間後くらいを目安に産婦人科を受診してください。
陰性でその後も定期的に妊娠検査薬を使用しても陽性の反応が出ない場合は、2〜3ヶ月を目安に婦人科を受診しましょう。
生活習慣を整える
生理がこない原因が妊娠でない場合、以下のように生活習慣を整えることで生理不順が改善する可能性があります。
- 睡眠の質を上げる
- 十分な睡眠時間を確保する
- 栄養バランスのよい食事を心がける
- 食事を規則正しくとる
- 適度な運動をする
女性ホルモンの分泌を正常な状態に戻すには、質のよい睡眠を十分な時間確保して、体に必要な栄養をまんべんなくとることが大切です。
また、運動を取り入れることも大切ですが、今まで運動習慣のなかった方が急に激しい運動を行うことはおすすめできません。
全身の血行をよくするようなストレッチやヨガ、ウォーキングなどの適度な運動であれば、自律神経や女性ホルモンの分泌を正常にして生理周期を整える効果が期待できます。
ストレス解消を試みる
過度のストレスも、ホルモンバランスの乱れを引き起こして生理がこない原因となるため、日頃からストレスをためないように心がけることが大切です。
普段忙しく生活していると、ストレスをどう解消したらよいのかわからなくなってしまうかもしれませんが、趣味の時間を確保したり友達と出かけたり、適度な運動を取り入れたりなど、自分なりのストレス解消法を探してみるようにしましょう。
過度なダイエットは控える
痩せてきれいになりたいという願いは、女性であれば誰でも持っているものですが、極端な食事制限や過度な運動によるダイエットは生理不順の原因となるだけでなく、イライラや肌荒れ、うつなどの症状が現れることがあります。
生理が規則正しくきていないことに気づいたら、体重が標準範囲内に戻るようにきちんと食事をとり、運動の強度を見直すようにしましょう。
婦人科を受診する
生理がきそうでこないとき、すぐにこさせる方法はありませんが、生活習慣を整えたりストレス解消を試みたりなど、自分ですぐにできることを実践してみるのもひとつの方法です。
ただし、体の不調や病気が原因で生理がこなくなっている可能性も考えると、いつまでも様子をみているのはあまりおすすめできません。
長期間放置すると治療が長引いたり回復しにくくなったりすることもあるため、3ヶ月以上遅れている場合は早めに婦人科を受診して適切な検査や治療を受けるようにしましょう。
まとめ
生理が遅れる原因は人によって異なりますが、妊娠以外ではホルモンバランスの乱れやストレス、生活習慣の乱れ、病気などが多いといわれています。
毎月定期的にくる生理は、女性ホルモンの分泌が正常であることを確認できるものであり、女性の健康のために必要なものです。
生理がこない場合は、そのまま放置せずに早めに婦人科を受診して原因を突き止めるようにしましょう。
三軒茶屋ウィメンズクリニックでは、日本産科婦人科学会認定 産婦人科専門医や日本生殖医学会認定 生殖医療専門医などの資格を有する院長が、患者様一人ひとりに寄り添った診療を行っています。
安心して受診していただくために、患者様のプライバシーの保護を徹底し、ご納得いただけるよう丁寧にご説明いたしますので、生理がこないことで不安を感じている方は、ぜひ三軒茶屋ウィメンズクリニックまでお気軽にご相談ください。
#生理不順 #月経不順
最近の投稿
最近のコメント
アーカイブ
カテゴリー
- カテゴリーなし