着床はいつ起こる?体に起こる変化やサインが現れたらするべきことについて解説

妊娠検査薬とエコー写真の画像

受精卵が子宮内膜にくっつく『着床』は妊娠3週頃に起こります。

すべてのケースではないものの着床の時期に着床出血や着床痛、おりものの変化などが起こることがあり、これらの症状は着床のサインとしてとらえることが可能です。

この記事では、着床がいつ頃起こるのか詳しく解説します。

着床時に起こる体の変化や着床のサインが現れたらするべきことについてもまとめているため、ぜひ参考にしてみてください。

以下の記事では受精卵着床のトラブルについて解説しているため、合わせて参考にしてみてください。

受精卵着床のトラブル

着床とは?いつ頃起こる?

妊娠検査薬とカレンダー、花の画像

着床とは、精子と卵子が受精してできる受精卵が子宮内膜(子宮の表面)にくっつくことです。

着床は妊娠3週頃に起こる

着床は妊娠3週頃に起こります。

精子と卵子が受精して受精卵になると、細胞分裂を繰り返しながら1週間〜10日間ほどかけて子宮までたどり着きます。

この細胞分裂が順調に行われて徐々に受精卵が育てば、着床後10日前後で妊娠を確認できるでしょう。

また着床までの期間を数えるためには、妊娠週数の数え方を理解しておく必要があります。

妊娠週数は妊娠○○週○○日と表記されるもので、最後にあった生理の初日を妊娠0週0日として数えます。

排卵は月経開始から2週間ほどで起こるため、受精したときにはすでに妊娠2週となり、そこから10日前後で着床するため、妊娠週数で考えると着床は妊娠3週頃とされるのです。

性行為後から3週間ではないため、勘違いしないよう注意しましょう。

着床完了のサイン

着床完了のサインは妊娠3週頃から現れ始めますが、このときに現れる症状には個人差があります。

全員に同じサインが現れるわけではありませんが、よく見られる症状としては着床出血やおりものの変化などが挙げられるでしょう。

着床時に起こる体の変化

体調が悪そうに壁によりかかる女性の画像

着床時に起こる体の変化として、以下のようなものがあります。

  • 着床出血
  • おりものの変化
  • 着床痛
  • 貧血
  • 風邪に似た症状
  • 情緒不安定

ここでは上記の変化についてそれぞれ解説します。

着床出血

着床出血は、受精卵がくっつく際に子宮内膜が傷ついて出血してしまうことです。

出血を見ると生理と勘違いする方も少なくありませんが、着床出血の場合の出血量は少量で、期間も1〜2日程度と短いのが特徴です。

普段から生理の量が少ない人や期間が短い人の場合は判断がしにくいかもしれませんが、性行為から1〜2週間後頃に出血が起きたら着床出血を疑うと良いでしょう。

また着床出血は着床時に起こる体の変化として代表的な症状ですが、自覚する人は25%程とされており、この症状が起こらないからといって着床していないわけではありません。

おりものの変化

受精すると女性ホルモンの量が変化するため、その影響でおりものの量や色、臭いなどに変化が現れることがあります。

おりものの量おりものの量が増えることがある
おりものの色乳白色や黄色っぽく変化する 水っぽくサラサラとした状態になる
おりものの臭い酸っぱい臭いがする

上記のようなおりものの変化が見られたら、受精しているもしくは着床している可能性があると考えてよいでしょう。

なお、おりものの量・色・臭いのいずれも個人差が大きいため変化しない場合もあります。

着床痛

着床痛は、着床時期にお腹や腰回りに生じる痛みです。

チクチク、ズキズキとした痛みを感じる方が多い傾向にありますが、生理痛のような鈍痛を感じる場合もあります。

医学的に証明されているものではありませんが、おそらく子宮の収縮によるものと考えられています。

着床痛も個人差があり、着床痛がなくても着床する可能性があることは理解しておきましょう。

痛みの現れ方もさまざまで、人によっては胃や恥骨の痛み、お腹や胸の張りなどを訴える場合もあります。

貧血

着床するとホルモンバランスの乱れや貧血が起こり、立ちくらみやめまいなどの症状が現れる場合があります。

立ちくらみやめまいがひどい場合転倒してしまう危険性もあるため、早めに病院を受診しましょう。

風邪に似た症状

着床すると風邪に似たような症状が現れることがあります。

ホルモンの影響で体温が上がる『高温期』になり、熱っぽさや体のほてりを感じるのです。

高温期は低温期と比べて0.3〜0.5℃体温が高い状態のことで、基礎体温によって個人差があるものの37度近くの微熱が続くケースが多く見られます。

高温期は17日以上続くため、体のだるさや寒気、微熱などが長期間続く場合は妊娠が疑われるでしょう。

情緒不安定

妊娠すると、女性ホルモンが増える影響で情緒不安定になることがあります。

いわゆるマタニティブルーと呼ばれるもので、以下のような症状が現れることがあります。

  • わけもなくイライラする
  • 気分が落ち込む
  • 涙もろくなる

情緒不安定な状態は2〜3日程度で収まる場合が多いですが、人によっては数週間続く場合もあります。

うつ病と症状がよく似ており、妊娠初期に見られる症状なのかうつ病なのかを自分で判断するのは難しいため注意が必要です。

このように着床時には身体的症状だけでなく精神的症状が現れる場合もあります。

着床出血と生理の違い

赤ペンでカレンダーに生理の日数を記録する女性

着床出血と生理の出血は似たような時期に起きるため、勘違いしてしまう方も少なくありません。

この2つの主な違いは出血量、色、持続期間です。

着床出血生理
出血量少量多量
薄いピンクや茶色赤~暗赤色
持続期間1~2日程度 長引く場合でも3~4日程度数日~1週間程度
その他の特徴おりものに混ざっている血の塊が出ることがある

着床出血は生理よりも量が少なく持続期間も短い特徴があります。

また普段の生理と比べて出血量が多かったり持続期間が長引いたりする場合、流産や子宮外妊娠の可能性があるため早めに産婦人科を受診しましょう。

着床のサインが現れたらするべきこと

妊娠検査薬を乗せた両手の画像

着床出血やおりものの変化など、着床のサインが現れたらすべきことは以下の3つです。

  • 妊娠検査薬を使う
  • エコー検査で妊娠を確認する
  • 妊娠が確定したらNIPT(新型出生前診断)を検討する

ここでは上記3つについてそれぞれ解説します。

妊娠検査薬を使う

着床のサインが現れたら市販の妊娠検査薬を使いましょう。

妊娠検査薬で反応が見られるのは着床から10日ほど経過してからとなり、妊娠3週目までは妊娠していても陽性反応が見られない場合が多いです。

妊娠のサインが見られたらすぐに確認したくなる気持ちもあるかもしれませんが、正しい検査結果を得るためにも妊娠4週目まで待ってから妊娠検査薬を使用するようにしましょう。

もし早めに妊娠検査薬を使用してしまって陰性が出た場合、1週間ほど様子を見て生理が始まらなければもう一度チェックしてみることをおすすめします。

また妊娠検査薬を使用して陽性だったのに生理がきた場合、以下の可能性が考えられます。

  • 着床出血
  • 化学流産

化学流産は着床が続かず、胎嚢が確認できる前に流産してしまうもので、生理と勘違いしてしまうケースが多いです。

上記の他にもさまざまな原因が考えられるため、妊娠検査薬で陽性と出たのに生理が来たら早めに病院を受診しましょう。

エコー検査で妊娠を確認する

妊娠検査薬で陽性反応が出たら、妊娠5〜6週を目安に産婦人科を受診してエコー検査を受けましょう。

妊娠5〜6週頃になると胎児の心音が確認できるようになり、最終月経開始日から分娩予定日を決定することになります。

また妊娠していても、以下のような理由から胎児の心拍が確認できないケースがあります。

  • 調べる時期が早すぎる
  • 心臓が形成されている途中ではっきりと心拍を確認できない
  • エコーの位置や胎児の位置などの関係から確認できない
  • 胎児が順調に成長していない

この場合は1週間後に再度受診し、エコー検査を受けましょう。

妊娠が確定したらNIPT(新型出生前診断)を検討する

妊娠が確定したらNIPT(新型出生前診断)を受けることを検討しましょう。

NIPT(新型出生前診断)は母体の血液から胎児のダウン症候群やエドワーズ症候群、パトウ症候群などの染色体異常を調べられる非確定的検査です。

もしNIPT(新型出生前診断)で胎児の染色体異常を確認できたら、出産前に対策を進められます。

NIPT(新型出生前診断)は妊娠10〜15週に受けることが推奨されているため、エコー検査で妊娠を確認できたら診断を受けるか受けないか早めに検討しましょう。

着床したら気を付けること

4本のタバコの画像

着床を確認したら、胎児に悪影響を与えないよう生活習慣に気を配るようにしましょう。

喫煙や飲酒は控え、カフェインを含む飲料の飲みすぎにも注意する必要があります。

さらに妊娠超初期〜初期は流産のリスクが高いため、激しい運動を控えることも大切です。

運動を全くしてはいけないというわけでなく、軽いウォーキングやマタニティ用エクササイズなどの軽い運動にとどめておきましょう。

また妊娠中の服薬は胎児に影響が出る可能性があるため、持病で服用している薬がある場合はかかりつけ医に相談するようにしてください。

まとめ

着床は精子と卵子が受精してできる受精卵が子宮内膜(子宮の表面)にくっつくことで、妊娠3週頃に起こります。

着床時に見られる症状としては着床出血やおりものの変化、着床痛、貧血などが挙げられますが、症状の現れ方には個人差があります。

今回解説した症状が現れないからといって、着床していないわけではありません。

着床が疑われる場合は妊娠4週頃を目安に妊娠検査薬を使用し、陽性反応が出たら妊娠5〜6週を目安に産婦人科でエコー検査を受けるようにしましょう。

三軒茶屋ウィメンズクリニックでは、患者様一人ひとりの気持ちを理解したうえで、オーダーメイドで幅広い診療を提供しています。

妊娠に関して悩んでいることがある方は、ぜひ一度当院まで気軽にご相談ください。

#妊活 #不妊治療 #着床

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