多胎妊娠について

院長の保坂ですめがね

今回は多胎妊娠、いわゆる双子や三つ子のことについてお話したいと思います。

我が国にも体外受精が導入され30年あまりになります。

排卵誘発剤の使用により、妊娠率は上昇しましたが、多胎妊娠率も同時に上昇し、さらに体外受精の導入により増加しました。

この状況は母体にも、胎児にも負担がかかりハイリスク妊娠とされています。

ハイリスク妊娠の発生に対し改善が必要で、その結果体外受精での胚移植数を制限し、単一胚移植を目指すことで多胎のリスクを減らすことを目標にしました。

これにより体外受精での多胎率は15%から4%まで減少に成功しました。

しかし、一般不妊治療ではいまだに多胎は見受けられます。

これについては、排卵誘発剤の使用には注意すべきで、一度に多数の排卵が認められる場合には、その周期のタイミングや人工授精はキャンセルすることも必要です。

当院では単一胚移植を基準とし、2個までの胚移植を行っており、多胎率は0.6%です。

早産のリスク、低出生体重の増加、母体合併症のリスクなどを回避しつつ妊娠経過を送っていただきたく、みなさまを応援しております。

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