着床しやすくするための食生活・生活習慣のポイント!妊娠力を高めるおすすめの栄養素も紹介
不規則な生活習慣や栄養バランスの偏った食事を続けていると、着床しづらくなってしまう可能性があります。
では着床しやすい体を作るためには、どのような食生活・生活習慣を心がけると良いのでしょうか。
この記事では、着床しやすい体をつくるための食生活・生活習慣のポイントについて解説します。
妊娠力を高めるおすすめの栄養素も紹介しているため、ぜひ参考にしてみてください。
着床しやすくするために摂ったほうが良い食事
着床しやすい体にするために摂ったほうが良い食事は以下の通りです。
- タンパク質
- 亜鉛
- 鉄
- オメガ3脂肪酸
- ビタミンD
- 抗酸化ビタミン
ここでは上記についてそれぞれ解説します。
タンパク質
タンパク質は、身体の細胞や組織の修復・生成に欠かせない栄養素です。
着床しやすい体を作るためには、高品質のタンパク質を積極的に摂取することが大切です。
魚、鳥肉、豆類、ナッツ類、大豆製品などをバランスよく摂取することで、受精卵の成長と着床をサポートできます。
また良質なタンパク質を摂ることで、ホルモンバランスを整え、子宮内膜の健康を保つのにも役立ちます。
食事だけで難しい場合は、サプリメントの活用もおすすめです。
亜鉛
亜鉛は、着床しやすい子宮環境に整える作用がある栄養素です。
下垂体で作られるFSHやLHの働きを高める作用があり、卵子の老化防止や受精卵の細胞分裂の活性化にも有効です。
亜鉛を豊富に含む食品には、牡蠣、赤肉、全粒穀物、ナッツ、種子類などがあります。
これらをバランスよく食事に取り入れることで、妊娠の可能性を高められるでしょう。
亜鉛不足はホルモンバランスの乱れを引き起こす恐れがあるため、積極的に摂取しましょう。
鉄
鉄は赤血球の生成に必要な栄養素で、身体全体に酸素を運ぶ役割を果たします。
鉄が不足すると貧血を引き起こし、卵巣や子宮の働きが鈍くなり、結果的に妊娠しづらくなる可能性があるため注意が必要です。
着床しやすい体を作るためには、鉄分を含む食品を意識的に摂取しましょう。
鉄分を豊富に含む食材としては、赤肉、レバー、ほうれん草、豆類などが挙げられます。
またビタミンCを一緒に摂取することで鉄の吸収率が高まるため、柑橘類やブロッコリーなどのビタミンCを豊富に含む食品も合わせて取り入れると良いでしょう。
オメガ3脂肪酸
オメガ3脂肪酸は体内で合成できない必須脂肪酸で、中でも健康効果が注目されているのがDHAとEPAです。
- DHA:脳の発達や機能、視力維持などに重要な役割を果たす
- EPA:炎症の調節や心血管の健康を助ける
これらは細胞膜を健康に保ち、血流を良くする効果があり、ホルモンバランスを整える助けにもなります。
オメガ3脂肪酸は魚類、特にアジやイワシ、サバ、サーモンなどに多く含まれているため、積極的に取り入れましょう。
魚からオメガ3脂肪酸を摂取する場合、過熱せずになるべく生で摂取するのがおすすめです。
またクルミなどのナッツ類や大豆、エゴマなどにも豊富に含まれるため、魚が苦手という方はこれらから摂取するのが良いでしょう。
ビタミンD
ビタミンDはカルシウムの吸収を助けるだけでなく、免疫機能やホルモンバランスにも関与しています。
また、ビタミンDを十分に摂取していると着床率や卵巣予備能が高まるという可能性を示唆する研究もあり、着床しやすい体を目指す女性は積極的に摂取すべきといえるでしょう。
ビタミンDはきのこ類や魚肉(サーモン、サバ、マグロなど)、卵黄などに多く含まれますが、効率的に摂取するならサプリメントを活用してもいいかもしれません。
抗酸化ビタミン
抗酸化ビタミンはビタミンAやビタミンCなどのことを指し、体内の酸化ストレスを軽減する効果があります。
酸化ストレスは細胞にダメージを与え、妊娠の妨げとなることがあるため、妊娠を望む方は特に注意が必要です。
役割 | よく含まれる食材 | |
ビタミンA | 細胞の増殖・分化を調整する | 豚レバー、鶏レバー、ウナギ、バター、鶏卵など |
ビタミンB | 糖質・脂質・タンパク質からのエネルギー代謝を円滑に行わせる | 鶏レバー、ほうれん草、さつまいも、玄米など |
ビタミンE・ビタミンC | 老化を進める活性酸素を除去する | ナッツ類、パプリカ、ブロッコリーなど |
これらのビタミンを十分に摂取することで、着床しやすい体づくりを目指せます。
着床しやすくするための生活習慣のポイント
着床しやすくするための生活習慣のポイントは以下の通りです。
- バランスの良い食生活を心がける
- 適度に運動する
- 良質な睡眠を心がける
- ストレスを溜めない
- 体を冷やさない
- 部屋を清潔に保つ
- 喫煙・飲酒は控える
ここでは上記のポイントについてそれぞれ解説します。
バランスの良い食生活を心がける
着床しやすい体をつくるためには、バランスの良い食生活を心がけることが大切です。
栄養バランスが偏るとホルモン分泌に支障をきたし、排卵障害が生じるリスクが高くなります。
1日3食、必要な栄養素をしっかり食事で摂るようにしましょう。
さらにタンパク質や亜鉛、鉄、オメガ3脂肪酸、ビタミンD、抗酸化ビタミンなどの栄養素を積極的に摂るとともに、糖質の摂りすぎに注意することも大切です。
糖質を摂りすぎるとAGE(終末糖化産物)という強い毒性を持つ成分が体内にでき、これが蓄積することで卵巣機能の低下につながる恐れがあります。
また女性の不妊原因の一つとして肥満もしくは低体重が挙げられるため、適正体重を保つようにしましょう。
太りすぎまたは痩せすぎはホルモンバランスの乱れを引き起こすため、バランスの良い食生活と適度な運動を継続することが大切です。
適度に運動する
着床しやすい体をつくるためには、適度に運動することも大切です。
速足ウォーキングや軽い筋肉トレーニングなど、軽い運動を継続して行いましょう。
フルマラソンやトライアスロンなどの息が上がるような運動は強度が高く、体に大きく負荷がかかるため、強すぎない適度な運動を心がけることが大切です。
女性は筋力が低下すると骨盤のゆがみが生じる恐れがあり、これにより骨盤内の血流の低下や卵巣機能の低下を招く可能性があります。
運動習慣をつけて健康的な体を維持しましょう。
良質な睡眠を心がける
睡眠不足は妊娠に関わる女性ホルモンのエストロゲンやプロゲステロンの分泌バランスを乱すため、良質な睡眠を心がけることが大切です。
良質な睡眠をとるためのポイントは以下の通りです。
- 規則正しい生活や食生活を心がける
- 適度な運動習慣
- 寝る2~3時間前に入浴する
- 起床後は朝日を浴びる
- 自分に合った寝具を選ぶ
良質な睡眠をとるためには規則正しい生活や適度な運動習慣が重要になります。
適度な運動習慣を持つことで寝つきが良くなり、睡眠が深くなりやすくなります。
また寝具は睡眠の質に大きく影響するため、自分の身体にフィットするものを選びましょう。
ストレスを溜めない
ストレスが溜まると女性ホルモンのバランスが乱れるため、ストレスを溜め込まないようにしましょう。
ストレスの発散方法としては以下のようなものが挙げられます。
- 運動する
- 日光を浴びる
- 趣味に没頭する
- 湯船にゆっくり浸かる
- 十分に睡眠をとる
- 好きなものを食べる
ストレスをゼロにすることは難しいですが、上記のような方法で適度にストレスを発散することが大切です。
自分に合ったストレス発散方法を見つけてみてください。
体を冷やさない
体が冷えると血行不良になり、卵巣機能の低下につながる恐れがあるため、体を冷やさないようにしましょう。
また以下のような症状がある場合は冷え性の疑いがあり、対策が必要です。
- 平熱が36度未満
- 手足が冷たく、温めてもなかなか温まらない
- 関節痛・頭痛・腰痛・肩こり
- 低血圧
- 生理痛や生理不順、月経前症候群(PMS)
- むくみやすい
- 便秘になりやすい
- 風邪をひきやすいなど
すぐにできる冷え性対策は以下の通りです。
- 起きたらすぐにコップ一杯の常温水を飲む
- 体を温める飲食物を積極的にとる
- 座り作業の時はひざ掛けを使用する
- 1日の終わりにはゆっくり体をほぐす
上記を参考に、体を冷やさないように注意して過ごしましょう。血行を改善させる方法として漢方や鍼灸、レーザー治療なども有効です。
部屋を清潔に保つ
部屋を清潔に保つのも、着床しやすい体をつくるために大切なことです。
室内で発生するカビは皮膚のコラーゲン弾力の減少やアレルギーの発生、免疫異常に関与する遺伝子に悪影響を与えるとされています。
浴室や台所周りにカビが発生しないよう、定期的に掃除したり対策を施したりする必要があります。
しかし神経質になりすぎるとストレスの原因になりかねないため、過度に気にしない程度に清潔感のある空間を保つよう意識してみてください。
喫煙・飲酒は控える
着床しやすい体を目指すなら、喫煙や飲酒は控えたほうが良いでしょう。
タバコは生活習慣病や心疾患リスクを高めるだけでなく、着床に必要な子宮内膜を薄くしたり、子宮や卵巣の血流が悪くなったりすることで妊娠しにくくなる恐れがあります。
卵巣年齢や卵子の老化によって妊娠率を低下させる原因にもなるため、妊娠を望む方はこの機会に卒煙を目指してみてはいかがでしょうか。
またアルコールも同様に妊娠のしやすさに大きくかかわってきます。
アルコールによりホルモンバランスが乱れ、月経不順や排卵障害などのリスクを高めてしまう可能性があるのです。
このことから、タバコとお酒どちらもなるべく控えることをおすすめします。
まとめ
着床しやすくするための食生活と生活習慣についてそれぞれ解説しました。
食生活で意識して摂った方が良い栄養素は、タンパク質、亜鉛、鉄、オメガ3脂肪酸、ビタミンD、抗酸化ビタミンなどが挙げられます。
これらの栄養素を意識しつつ、1日3食バランスの良い食生活を心がけることが大切です。
また適度な運動や良質な睡眠、適度なストレス発散などの生活習慣を取り入れ、着床しやすい体づくりをしましょう。
三軒茶屋ウィメンズクリニックでは、一人ひとりの患者さんとしっかり向き合い、誠実な診療を提供しています。
妊娠に関して不安に思っていることがある方は、ぜひ一度当院まで気軽にご相談ください。
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