妊活に役立つ!プロテインの効果と選び方
妊活中のプロテイン摂取には、基礎代謝・基礎体温の向上やホルモンバランスの調整など多くのメリットがあります。
また、生殖器官や細胞を機能をサポートする効果も期待できるため、妊活中の女性・男性どちらにもおすすめです。
この記事では、妊活中にプロテインを摂取するメリットや安全性、妊活に適したプロテインの選び方について詳しく解説します。妊活中の栄養管理に役立つ情報を知りたい方は、ぜひ最後までお読みください。
妊活中にプロテインを摂取するメリット
プロテインの主成分はタンパク質です。タンパク質は、筋肉や内臓、肌、髪の毛など身体のさまざまな組織の基になっています。
プロテインの摂取は健康な身体づくりに欠かせないため、筋肉を付けたい方はもちろん、妊活中の方にもおすすめです。ここでは、妊活中にプロテインを摂取するメリットについて詳しく見ていきましょう。
基礎代謝・基礎体温が上がる
妊活中にプロテインを摂取すると、基礎代謝や基礎体温の向上が期待できます。
プロテインの主成分であるタンパク質は、筋肉の健康を保ち、強くするために欠かせない栄養素の一つです。筋肉量が増えると、基礎代謝が上がり、エネルギー消費が効率的になります。その結果、基礎体温も上昇するのです。
基礎体温の向上は、妊活に次のような良い影響が期待できます。
- 受精卵の着床を助ける
- 妊娠しやすい身体づくりをサポートする
体温が向上すると子宮内膜の状態を良好に保てるため、受精卵が着床しやすい環境を整えることが可能です。
また、プロテインの摂取は身体の不調を改善する効果も期待できます。身体の細胞修復や免疫力の向上にも役立つため、妊娠しやすい健康的な身体づくりをサポートしてくれるでしょう。
ホルモンバランスを整える
プロテインには、ホルモンバランスを整える効果もあります。特に、大豆を原料とするソイプロテインは、女性ホルモンに似た働きをするイソフラボンを含んでいるため、ホルモンバランスの調整に役立つのです。
女性ホルモンのバランスが整っていると、生理不順や排卵障害を予防できます。妊娠しやすいタイミングがわかりやすくなるため、妊活が実を結びやすくなるでしょう。
また、ホルモンバランスの改善は、ストレスの軽減や精神的な安定にもつながります。ストレスが減少することで、体内のホルモン環境がさらに安定し、妊娠しやすい環境を整える助けとなるでしょう。
子宮・卵子・精子の機能を正常化する
子宮や卵巣などの生殖器官や組織の正常な働きをサポートできることも、妊活中にプロテインを摂取するメリットの一つです。
タンパク質や、タンパク質が吸収されてできたアミノ酸は、子宮内膜や卵巣、卵子、精子などの重要な材料となります。そのため、プロテインの摂取によって体内に必要なタンパク質を補い、生殖器官や組織の発育を促すことができるのです。
生殖器官や組織に十分な栄養が行き渡ると、卵子・精子の数や質の向上、さらには卵子の老化を防ぐ効果も期待できます。質の高い卵子と精子は受精の成功率を高められるため、プロテインの摂取は、妊活中の男女ともに重要といえるでしょう。
妊活に適したプロテインの選び方
妊活にプロテインを取り入れる際は、主に以下の点で選ぶのがおすすめです。
- プロテインの種類
- 他に含まれている栄養素
- 添加物の有無
それぞれのポイントについて、一つずつ確認していきましょう。
プロテインの種類
プロテインは、大きくわけると「動物性」と「植物性」の2種類があります。動物性と植物性に分類される代表的なプロテインの特徴を、以下の表にまとめました。
プロテインの種類 | 原材料 | 特徴 | おすすめの人 | |
動物性 | ホエイプロテイン | 牛乳(乳清) | ・吸収が速い ・筋肉の修復や成長をサポートする | ・筋肉を効率的に付けたい |
カゼインプロテイン | 牛乳 | ・吸収がゆっくり ・満腹感を長く得やすい | ・体重は増やさず筋肉を付けたい ・ダイエット中 | |
植物性 | ソイプロテイン | 大豆 | ・吸収がゆっくり ・満腹感を長く得やすい ・女性ホルモンに似た作用がある | ・妊活中 ・ダイエット中 |
ピープロテイン | エンドウ豆 | ・吸収が速い ・アレルギーが少ない | ・アレルギー体質 |
妊活中に摂取するなら、特に「ソイプロテイン」がおすすめです。ソイプロテインに含まれるイソフラボンには、女性ホルモンに似た作用があるため、ホルモンバランスを整える効果が期待できます。
プロテインはそれぞれに特徴が異なるため、原材料や特徴を理解したうえで、自分の体質や目的に合ったものを選ぶと良いでしょう。
他に含まれている栄養素
プロテインを選ぶ際は、タンパク質の原材料だけでなく、タンパク質以外に含まれている栄養素にも注目するのがおすすめです。
妊活中に積極的に摂取したい栄養素を以下にまとめました。
栄養素 | 特徴 |
葉酸 | ・胎児の正常な発育に欠かせない栄養素 ・赤ちゃんの脳や脊髄の形成を助ける ・神経管閉鎖障害のリスクを減らす ・妊娠前や妊娠初期に積極的に摂取すると良い |
亜鉛 | ・細胞分裂やDNAの合成に関わる栄養素 ・精子の量や運動能力を向上させる ・排卵を促進する ・卵子の老化を防止する ・子宮内膜の成長をサポートする |
ビタミンD | ・骨の健康を維持する栄養素 ・免疫機能を調整する ・細胞の成長や分化に関わる ・着床率や妊娠率を向上させる |
妊活にプロテインを取り入れる際は、主成分であるタンパク質だけでなく、さまざまな栄養素をバランス良く摂取することが大切です。
特に、葉酸や亜鉛、ビタミンDなどがバランス良く配合されているプロテインは、妊娠しやすい身体づくりや胎児の健康維持など、妊活を総合的にサポートしてくれます。
妊活に大切な栄養素がバランス良く入っているプロテインを選び、妊娠しやすい環境をしっかりと整えましょう。
添加物の有無
プロテインを選ぶ際は、添加物の有無を確認することも非常に重要です。
添加物が多く含まれているプロテインは身体に負担をかけ、妊活に悪影響を及ぼす可能性があります。妊活中は体内環境を整えることが大切になるため、できるだけ添加物の少ないプロテインを選ぶようにしましょう。
例えば、次のような添加物が入っているプロテインは注意が必要です。
- 甘味料
- 着色料
- 保存料
- 防腐剤
これらの添加物は、極端に安いプロテインや長期間保存できるプロテインに多く含まれる傾向があるため、なるべく選ばないようにしましょう。
また、添加物は将来授かる赤ちゃんの健康に悪影響を及ぼす可能性もあります。将来のリスクを減らすためにも、特に妊活中は、なるべく添加物が入っておらず、自然由来の成分で作られたプロテインを選ぶように心がけましょう。
成分表をよく確認し、添加物が少なく、身体に優しい自然由来のプロテインを選ぶことで、妊活をより安心して進められます。
妊活やプロテインに関するよくある質問
妊活やプロテインについて気になる点をまとめました。紹介する質問と回答を参考にし、安心して妊活を進めましょう。
妊活中にプロテインを飲むと不妊になる?
妊活中にプロテインを飲んで不妊になることは基本的にありません。
プロテインの主成分であるタンパク質は、私たちの身体を構成する大切な栄養素です。基礎体温を上げたり、生殖器官や細胞の機能をサポートしたりする効果が期待できるため、プロテインは妊活中に積極的に摂取したい栄養素といえます。
ただし、妊活に効果があるからといって、大量に摂取すればするほど良いというものでもありません。妊活中にプロテインを摂取する際は、以下の点に注意しましょう。
- 過剰摂取のリスク
- 安全性の確保
- 栄養バランスの確認
過剰にプロテインを摂取すると、肝臓や腎臓に負担をかけたり、体重増加の原因になったりする可能性があります。肥満は不妊の原因の一つともいわれているため、プロテインの摂取は適量を守るように意識してください。
妊活中はプロテインだけに頼らず、他の栄養素とのバランスも考慮するのも重要です。栄養の偏りは栄養不足を引き起こし、不妊の原因になる可能性があります。栄養バランスの取れた健康的な食生活を意識し、足りない栄養素をプロテインで補うようにしましょう。
妊活中に摂取するべきプロテインの量はどのくらい?
妊活中に摂取すべきプロテインの量は、性別や身体活動レベル(※1)によって異なります。
厚生労働省「日本人の食事摂取基準2020年度版」(※2)のデータを参考に、1日に摂取するべきタンパク質の量を男女別・年齢別にまとめました。
男性 | 女性 | |||||
身体活動レベル | Ⅰ | Ⅱ | Ⅲ | Ⅰ | Ⅱ | Ⅲ |
18~29歳 | 75~115g | 86~133g | 99~153g | 57~88g | 65~100g | 75~115g |
30~49歳 | 75~115g | 88~135g | 99~153g | 57~88g | 67~103g | 76~118g |
食事量にもよりますが、食事のみで必要なタンパク質を摂取するのが難しい場合もあります。その場合は、食事で補えない分のタンパク質をプロテインドリンクや、プロテインバーなどで補うのがおすすめです。
また、ドリンクやバーなどでプロテインを補う際は、1日の摂取量目安を超えないように気をつけましょう。
(※1 日常の身体活動を3段階にわけて数値化したもの)
(※2 参照:厚生労働省「日本人の食事摂取基準2020年度版」)
プロテインの摂取タイミングはいつがベスト?
妊活中にプロテインを摂取するのであれば、朝食後または就寝前がおすすめです。
妊活中はホルモンバランスを整えることが大切です。朝食後にプロテインを摂取すれば、1日の活動に必要なエネルギーを効率的に補給できるでしょう。
また、就寝前のプロテイン摂取は、身体の組織や機能の修復・成長をサポートする効果があります。特に、カゼインプロテインやソイプロテインなど消化吸収が遅いタイプのプロテインを摂取すれば、長時間に渡り栄養の供給が可能です。
これらのタイミングを意識してプロテインを摂取することで、妊活中に必要な栄養を効果的に補い、妊娠の準備を整えられるでしょう。
まとめ
妊活中のプロテイン摂取には、基礎体温の向上やホルモンバランスの調整、生殖器官・細胞の機能改善などさまざまなメリットがあります。
妊活中にプロテインを摂取する際は、以下のポイントを意識してプロテインを選ぶのがおすすめです。
- プロテインの種類
- 他に含まれている栄養素
- 添加物の有無
自分の目的や体質に合っており、添加物の少ない高品質のプロテインを摂取することで、妊娠しやすい環境を整えられるでしょう。
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