院長の保坂です
人工授精についてです。
配偶者間人工授精(artificial insemination with husband’s sperm, AIH)といい、受精の場である卵管膨大部に到達する精子を増加させることで妊娠率を高める目的として行います。
適応
1. 精子、精液の量・質の異常
乏精子症(精子濃度1500万/mL未満)
精子無力症(精子運動率40%未満)
乏精子症(精液量1mL未満)
2. 射精障害
逆行性射精
勃起障害
3. 性交障害
4. 精子―頸管粘液不適合
抗精子抗体陽性
頸管粘液分泌不全
5. 原因不明不妊
があります。
A I Hを行うタイミングを排卵に合わせることが重要で、当院では経膣超音波検査を中心に時にはホルモン検査を併用しております。
hCG注射で排卵誘発した場合、36時間以降で排卵すると言われています。
当院ではhCG注射の当日または翌日にA I Hを行なっております。
子宮に注入する精子は、洗浄濃縮精子浮遊液を用いております。
洗浄する目的は、病原体や精子以外の細胞の除去と精子の濃縮です。
自然周期と排卵誘発周期での妊娠率は、誘発剤を使用した場合のA I Hの方が妊娠率は高まると言われていますが、多くの卵胞が発育する過剰な反応や多胎妊娠に注意しながら進めてまいります。
回数に関しては、6回くらいで結果が出なかったら体外受精へと治療を進めますが、患者様の年齢や卵巣予備能のこともあるので、個々のケースでの方針を決めております。
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